レンタカー事業にて複数OTA（※1）サイトの予約状況の把握・在庫調整を一括で管理できるツール「メトロコンダクター」。 各OTAの在庫をシステム内で共通化し在庫の自動調整を可能にするため、作業工数を大幅に削減、さらにオーバーブッキングリスクを抑えつつ販売機会の最大化を実現できるDXシステムです。
導入後１年が経過する株式会社ビッグビジネス(奄美ラッキーレンタカー)の田畑さんに、メトロコンダクターを導入した背景と導入して感じた効果、今後のメトロコンダクターを用いたレンタカー事業運営の展望についてお話しいただきました。
OTAにリアルエージェントまで、販売先が多く在庫管理業務が1日の3割以上を占めていた
奄美ラッキーレンタカー様の概要や田畑さんの普段の担当業務について教えてください。
奄美大島を拠点に、レンタカー店舗を2つ（名瀬営業所・空港前営業所）運営しています。元々はホテル業を営んでいたのですが、レンタカーも借りたいとのお声をいただき、そのお客様から要望を形にしてレンタカー業を立ち上げました。
主に、名瀬店で予約管理を中心に行っており、空港店への指示出しや連携などのオペレーション全体についても担当しています。
今回のようなツール導入も、オペレーション改善業務の一環でしたので私の担当領域でした。
『メトロコンダクター』導入前の課題と、導入の経緯について教えてください。
当店は、OTAサイトの販売先7つに加えリアルエージェントでの販売も行っています。そのため、各OTAでの在庫管理、さらにリアルエージェントでの在庫管理も抱えるとなると、日々のオペレーション業務が非常に大変でした。販売先を行き来し一つ一つ在庫の開け閉めを行う必要があるため、作業自体の手間が膨大ですし、時にはたった2人で全体の予約管理を見なければならないこともあり負担がかなり大きく、どうにかして解消したいという思いが強かったです。
1日の作業時間でいうと、この予約管理や在庫調整業務に全体の3割以上は費やしていたと思います。予約件数が多い日は、その分在庫の付け替えや確認に時間がかかるので、他業務を圧迫していました。
また、オーバーブッキングを防ぐため、予約サイトごとに販売登録する在庫を制限していましたが、1社1社で販売できる在庫数が少なくなってしまうため、機会損失も頻繁に発生していました。こうした売上の面でも課題感が大きく、システムの導入はずっと話題に上がっていましたね。
実は、ホテル業を営んでいる関係で、ホテル業界ではOTAの在庫コントロールシステムがあると知っていたので、同じようなシステムがレンタカー業界にもないかと他スタッフと常日頃から話していたこともあり、導入自体はかなり前から検討していました。
ちなみに、いつ頃からシステム導入は検討されていたのでしょう？
レンタカー事業が始まった当初2018年ごろから、探し始めていたと思います。
ですが、当時はホテルにおけるサイトコントローラー(※2)のようなシステムはレンタカー業界にはなく、ほとんど出回っていなかった状況でしたので、ネットでメトロエンジンさんを見つけた時には「これだ！」と思い、すぐにお声掛けしました。
どのような点が導入の決め手となりましたか？
在庫がOTA単位での管理だったという点と、オーバーブッキングを回避する観点から、基本的には実在庫より制限した数で販売しなければならなかったので、少し見逃すと、サイトによっては予約が埋まってしまい、本来であれば在庫を持っているはずの在庫が売り止めになってしまうことも多々もありました。これにより、予約を受けることができない時間が確実に生まれていましたので、そういった機会損失を防げる点は、まさに求めていたものでもありますし、非常に便利だということで導入が決定しました。
作業時間を半分以下に削減、予約があまり取れなかったOTAからの流入が拡大し新たなOTAの集客力を発見
導入してみての感想はいかがでしょうか？また、導入後どのような変化や効果がありましたか？
今までは、「予約サイトごとに初期在庫を◯台ずつにする」などいった方法で、いくらか制限をかけながら個別に在庫を設定していましたが、現在はメトロコンダクターを通じて在庫のある台数分をまとめて一気に在庫登録できるようになったので、管理業務が格段に楽になりました。
在庫管理にかける時間も、1日2時間以上は削減できていると思います。作業時間を短縮できたおかげで、予約が入ってきた際の入力業務や営業所間での連携、プラン拡充の時間に使うこと
ができているので、とてもありがたいです。
また、手作業での運用上、在庫数を実際の台数より少なく販売せざるを得ず、在庫はあるのにサイト上では売り切れになってしまうというケースもよくあったのですが、メトロコンダクターでは各OTAの在庫情報が一本化されていて予約状況に応じて在庫も自動調節されるので、販売機会損失も防げるようになっています。
当店では予約件数の多いOTAが2つありまして、それ以外のOTAには在庫を少なめに登録していました。ですが、メトロコンダクターを利用するようになってからはOTAごとに個別の在庫数を決める必要もなくなり、どのサイトも同じ全在庫数で販売できますので、在庫を少なくしていたOTAからの予約が増えており、取りこぼしを回避できているなと実感しています。予想以上の機会損失があったんだなと驚かされていますし、予約が期待できないと思っていた販売チャネルの強みや魅力に気が付くことができたのは、紛れもなくメトロコンダクターのおかげです。
売上としては、前年比より20%近くは上がっていますね。需要回復もあるかもしれませんが、システムを導入してからは、ありがたいことに右肩上がりに売上は伸び続けています。
現場スタッフの皆さまの反応や印象などはいかがでしたか？
とにかく作業が楽になったと口を揃えて言っていますね。一つ一つOTAサイトの管理画面まで行って在庫を開け閉めするのが本当に大変だったので、大幅な負担軽減に繋がっているのだと思います。
OTAによっては少し使いづらい仕様もあったのですが、メトロコンダクターの画面はとても見やすく使いやすい仕様になっているので、みんな簡単に操作できていますし好評です。
現場でのメトロコンダクターの定着度はいかがですか？使いこなせるようになるまで、何か困難な点はありましたか？
元々各OTAで在庫調整をしていたので、比較的すぐ使いこなせましたし、使っていく上で難しい点はなかったですね。名瀬営業所では、私以外にもスタッフ全員が操作していますが、苦戦している様子はないです。
業務フローとしても、これまでOTA管理画面で作業していたところをメトロコンダクターでの作業にすんなりと移行できました。
現在、どのようにツールを使われていますか？また、使い勝手についても教えてください。
在庫管理は毎日必要な作業なので、メトロコンダクターも毎日使っていますね。1日何回も見ていますので、もうなくてはならない存在です。
使い方としては、OTAで販売する在庫数を登録したり、各OTAの予約状況も一括でわかるので、車両ごと日付ごとの予約の入り方などもチェックしています。
中には、保有台数が少ない車両もあるので、そういった車両の予約状況はメトロコンダクターから細かく確認しています。
一番使いやすい点は、やはり在庫の出し入れを一括でできる点だと思います。OTAの管理画面にわざわざ行く必要もないので手間にならないですし、そもそも在庫が共有化されていてOTAサイトごとに在庫数を決める必要もないので、メトロコンダクター上での操作だけで基本的に在庫管理が完結できます。
今後『メトロコンダクター』をどのように使用していこうと考えていますか？また、『メトロコンダクター』の活用で達成したいことなどがあれば教えてください。
メトロコンダクターの活用により、煩雑であったOTAサイトの管理を整理し、OTAの集客強化を実現できるようになってきているため、今後は自社サイト予約や電話予約など、直接予約の拡大も目指して行けたらと考えています。
ただ、ネット予約が主流ということもあり、やはりご予約の多くがOTAから来ているのが現状でもありますので、引き続きOTAでの販売についても、強化を続けていきます。
その点では、メトロコンダクターさんにはまだまだお世話になると思います。
将来的にはOTA以外の在庫についてもメトロコンダクターで管理できるようになったらと思っているので、今後のアップデートにも期待しています。
メトロコンダクターへの期待についても、ありがとうございます。今後も連携先サイトの追加や機能改善などの開発を鋭意進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。 本日はどうもありがとうございました。
【奄美ラッキーレンタカーについて】
奄美大島に2拠点の営業所を構えるレンタカー店です。島内での移動に最適な自動車を複数貸し出しています。同社では奄美大島のホテルも運営しており、名瀬営業所と提携していますので、より楽に便利に奄美大島での観光をお楽しみいただけます。
会社HP：http://amami-lucky-rentacar.com
（※1）OTAとは、Online Travel Agent（オンライントラベルエージェント）のことを指し、WEB上の販売を行う旅行会社及び予約サイトを意味します。
（※2）サイトコントローラーとは、国内・海外のインターネット宿泊予約サイトとホテル・旅館などのホームページ予約システムを一元的に管理する宿泊施設向けツールです。
